肥満(BMI)や腹囲高値の正しい目標設定法。
体重が最近、増えてきているなぁ…。
健診で腹囲が大きすぎるって言われました。
思い立ったが吉日です。ダイエットしましょう!
健康診断で指摘されたり、自分で測定してみたり。
体重や腹囲が気になってはいませんか?
今回はそんな方の為に具体的な目標値を説明します。
元気な生活を送るため、自分の理想体重を知っておきましょう。
どれくらい痩せれば良いの?
一カ月に何キロ体重を落とせば良いの?
そんな疑問にお答えしていきます。
BMIと標準体重
BMIとは
理想体重はBMIから計算します。
BMIとはBody Mass Indexのことです。
身長と体重から、簡単に割り出すことが出来ます。
BMI=体重(kg)÷ {(身長(m))×(身長(m))}
身長が異なる方を、単純に体重で比較することは出来ません。
BMIなら全ての方に適応することが出来ます。
肥満の基準値
BMIが高いというのは、肥満があると言うことです。
BMIの判定は6段階に分かれています。
■肥満の基準■
BMI<18.5 低体重
18.5≦BMI≦25.0 普通体重
25.0≦BMI<30.0 肥満(1度)
30.0≦BMI<35.0 肥満(2度)
35.0≦BMI<40.0 肥満(3度)
40.0≦BMI 肥満(4度)
普通体重の範囲に収まっていれば大丈夫です。
低体重、肥満、どちらかに入る方は改善を心がけましょう。
標準体重とは
では、減量(ダイエット)をする時は何kgを目指せば良いのでしょう。
医学的には標準体重というものが決まっています。
これはBMIが22となる体重です。
つまり、この数字となる体重が目標になります。
具体的には、以下のように計算できます。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)× 22
また、痩せすぎの方も同様、この体重を目指しましょう。
腹囲の測り方と基準値
腹囲の測り方
「家で測るより、腹囲が大きいのですが…!」
というクレームを時々受けてしまいます。
おそらくそれは、測り方の差異によるものです。
健康診断では、腹囲はおへその高さで測ることになります。
いちばん細い所ではないのです。
なお、お腹にお肉が沢山付いて垂れている時は…。
肋骨の下限と骨盤の上限の真ん中あたりで測ることになります。
腹囲の基準値
腹囲の基準値は、男性と女性で違います。
少し不公平な気もしますが、きちんと理由があります。
腹囲の基準値
男性:85cm未満で正常
女性:90cm未満で正常
身体の脂肪の内、特によくないのが内臓脂肪です。
内臓脂肪が多いと生活習慣病にかかりやすくなります。
内臓脂肪がたまると、所謂ぽっこりお腹になります。
腹囲を測るのは、この内臓脂肪を簡易的に確認する為です。
身体の脂肪の内、もう一つ有名なのが皮下脂肪です。
皮下脂肪がたまると、所謂洋ナシ体型になります。
そして、女性の方が皮下脂肪がたまりやすいのです。
皮下脂肪も多すぎるのは良くありませんが…。
まずは内臓脂肪を減らすことが先決です。
だから腹囲の基準は、皮下脂肪の薄い男性の方が厳しめになっています。
生活習慣病を予防する為、という観点でのものなのです。
正しい減量の目標設定法
目標となる体重、腹囲は判明したでしょうか。
では、具体的に計画を立てていきましょう。
【健康】
— 花芝@のんびり内科医🐾 (@Shiba89072894) 2020年3月5日
腹囲1cmを減らすことは、
体重1kgを減らすことに相当します。
減量分のカロリーを計算してみましょう。
脂肪は1g=9kcal、水分20%で概算します。
1g:9kca×80%≒7kcal
1kg:1000×(9kca×80%)≒7000kcal
ダイエットの参考にしてみてくださいね。
腹囲1cmを減は、体重1kgの減量に相当します。
体重1kgを減量する為に必要なのは、7000kcalのエネルギーです。
これを食事療法と運動療法で、消費していくことになります。
減量のスピードについてですが…。
速ければ速いほど良い、という訳ではありません。
身体にも精神面にも、負担の無い計画が望ましいです。
『3-6カ月で現在の体重から3%減量することを目標』
として、まずは頑張ってみましょう。
それを標準体重まで、繰り返すことになります。
まとめ
今回は肥満や腹囲高値のときの、目標設定についてお話しました。
痩せなくては、と漠然と考えていても、なかなか実行は困難です。
まずは具体的な目標を計算してみるのもお勧めです。
ゆっくりでも前に進んで行けば、いつかは目標に到達できますよ。
毎日体重をはかることもお勧めですよ!