健康診断を受ける病院の選び方。絶対におすすめのポイントは一つ。
健康診断を受けようと思い立った時、まずは病院選びから始まると思います。
特に任意で検査を選択できる人間ドックについては、医療機関ごとに色々なコースが組まれていて迷ってしまいますよね。
「どんな点に気を付けて病院を決めれば良いの？」
「大きな病院の方が安心なのかしら？」
そんな疑問について、健診医がお答えしていきます。
健診医が絶対に知っておいてほしい病院選びのポイント一つ
毎回、同じ病院で受診しましょう
細々とした病院選びの注意点は色々とあるのですが、絶対に外せないのは一つだけです。
毎回、出来るだけ同じ病院で健診を受診しましょう。
病院の規模や検査の内容ではないの？と思った方も多いと思います。
しかし毎回同じ病院で健診を受けるのは、実はとても大切なことなのです。
同じ病院で健診を受けることのメリット
検査結果の判定は、数字などで機械的に行われることも多いです。
しかしそれが真にどの程度問題なのか。
緊急性のある異常なのか。
むしろ前回から比較してよくなっているのか。
その経過次第で、今後気を付けるべきことが全く変わってしまいます。
人の顔や性格に無数のパターンがあるように、検査数値のパターンも無数にあります。
これまでの情報を加味してこそ、健診の真の効果が発揮できるのです。
なお、健診を受ける医療機関を変更する場合は、前回の他院での結果を持参していただけると助かります。
ただし、胸部レントゲンや心電図などの情報は画像ではないことも多く、完全な比較が難しいです。
また初回の健康診断の場合は、当然ですが比較対象がありません。
このように前回からの経過が不明な場合、健診では「念の為」に要精密検査判定を出すことも多いです。
（重大な見落としは、何より防ぐべきだと考えるからです）
不要な精密検査を防ぐという意味でも、健診病院は固定化しておきましょう。
とにかく受け続けることが大切。継続できる病院選びを。
大病院、奇麗な病院、健診後に提供される食事が美味しそうな病院などなど…。
検索してみると色々な病院が目に留まると思います。
しかし何より大切なのは、継続して健診を受けることです。
だから例えば、
「一年に一回はこの病院で健診を受けて、帰りに近くの美味しいイタリアンで御馳走を食べる！」
というのがモチベーションになるなら、それはそれで有りだと思います。
逆にいえば、
「遠方の有名な病院に人間ドックを受けに行ったけれど、毎年行くのは億劫だなぁ」
という方は病院選びを間違っている可能性が高いです。
総合しますと、一般的な方の場合は、生活圏内にある健康診断を提供している医療機関のうち、馴染みがあったり評判のよさそうな所へ行くということで良いかと思います。
とんでもなく「はずれ」な病院は少ない
健康診断を実地している医療機関の場合、根本的に問題がある病院はほぼないと思います。
検査結果なども大きく異なることはありません。
上部消化管内視鏡（いわゆる胃カメラ）や腹部エコーなどについては個人の技術差なども影響しますが…。
正直な所、例えばある病院に「胃カメラの上手な先生」がいらっしゃったとして、その先生に胃カメラをして貰える保証はありません。
また、転勤などでその先生がいなくなる場合もあります。
折角なので良質な検査を受けたい、という御気持ちは大変理解できます。
ただ、その点のみに重きを置くのは現実的には難しいかもしれません。
何を指して良質な検査と言うのか、という問題もあります。
一般的な健康異常を、常識的に行われた検査で範囲内で発見する、というのが良質な検査だとするのならば、この基準はほぼすべての病院が満たしていると思います。
ただし、もしかしたらとんでもなく「はずれ」な病院もあるのかもしれません。
その場合は一度受診すれば違和感を覚えると思います。
この病院はあわないなと思ったら、変更するのも一つの手です。
健診病院とは基本的に長いお付き合いになります。
安易な理由のない病院変更はお勧めできませんが、嫌だと思うのならば当然変更を考えて良いのです。
受けたい検査があるかどうかは確認しましょうね。
最後に一つ注意点です。
病院によっては、特定の検査が行われていなかったりする場合もあります。
健診でいくつも病院を掛け持ちするのはお勧めできませんので、受けたい検査がその病院で行って貰えるのかはきちんと確認しましょう。
まとめ：健診は毎年同じ病院を選びましょう。継続できる病院選びを。
まとめですが、健康診断は毎年同じ病院で受診しましょう。
何よりも継続がメリットをうみます。
ただ、病院選びに力を入れて頂くのも勿論素晴らしいことです。
お気に入りの病院だと、健診も継続しやすいですからね！
皆さんのお気に入り病院になりたい、健診医の花芝でした。
冒頭で挙げた細々とした注意点についても、また何処かでお話しますね。
（文字数の関係で今回、話しきれませんでした…）
